防府市企業ガイドサイト ホウフル

現在の企業登録数   148   件
MENU

企業インタビュー

中村被服 株式会社

防府発、全国で愛されるブランド園児服。
「モノづくりの楽しさを共に」

全国の園児に愛され続ける「キリン児園児服」。
「製品は製作者の人格であり生命である」との理念のもと、時代を超えて信頼を積み重ねてきた中村被服のブランド商品です。3代目世代の中村顕社長と中村大二郎専務に歴史ある企業で働くことの喜びについて聞きました。


【中村顕社長(左)と、中村大二郎専務】

―中村被服では、主にどんなものを作られているのでしょうか?

中村顕社長(以下、社長):当社は園児服の専門メーカーです。「キリン児園児服」は、全国に約40,000園ある幼稚園、保育園、認定こども園のうち約1割にあたる4,000園以上で使っていただいています。


【キリン児ブランドの園児服】

―全国の1割というと、シェアとしてはかなり高いですね。

中村大二郎専務(以下、専務):そうですね。昭和30年代前半に立ち上げたブランドなので、60年以上の歴史のなかで積み上げた信頼があるのだと思います。祖母、母、孫というふうに、親子三代みんな「キリン児園児服」だったという話も聞きます。

―長く愛される理由は、どこにあると考えられますか?

専務:やはり徹底した品質へのこだわりではないでしょうか。ピッチ(縫い目の針の穴の間隔)や縫い代の処理の仕方なども、ちょっとやりすぎなんじゃないかというほど徹底して気を配っていますので。そこまですることで、着心地が良く、破れにくい「キリン児園児服」になるのです。

社長:縫製業は大正13年から営んでいますが、初期には軍服をつくっていました。命を守るものなので、一針、一針に魂を込めて縫い上げていたと聞いています。いまもその精神を引き継いで製作にあたっています。「製品は製作者の人格であり生命である」という当社の理念には、そうした想いが込められています。

―では製造の現場は、熟練の職人さんの世界なのでしょうか?

専務:職人というイメージが適しているかどうかわかりませんが、本社工場では一人の社員がひとつの服を最初から最後まで仕上げていく「セル生産」という方式を採っています。無から有を生み出し、形にしていくので、社員からは「モノづくりの喜びを感じられる」という声をよく聞きますね。担当したパーツだけを扱う流れ作業では得られない手応えがあります。製造部門には毎年3~5人の新入社員を採用していますが、みんな5、6年でだいたいのことができるまでに成長していきます。

―製造部門のほかでは、どんな職種がありますか?

社長:営業職です。こちらは全国の保育園や幼稚園へのルート営業がメインになります。

―どのような人が向いているのでしょうか?

専務:コミュニケーション能力はもちろんですが、なにより誠実で、まじめであることが大切です。というのも保育園や幼稚園はお寺の住職さんや、社会福祉事業に携わる方が運営されていることが多く、そうした方々は相手の人間性を重視されます。ですから実直で、しっかりと信頼関係を築いていくような人間性にお客様が導いていただいていると感じる業界です。そうした関係性が育まれていけば、仕事の楽しさも増していきます。営業職には中途採用の社員も多いですが、みんな長く続けていますね。

―最後に、会社としての魅力をひとことお願いします。

社長:防府市内には大きな工場がたくさんありますが、そのほとんどは大手企業の出先工場。そんななか、自分のところでゼロから企画して形にし、お客さんに届けている当社には、ほかにはない面白みがあります。無から有をつくり出す「モノづくり」に興味のある人にとっては、やり甲斐を感じられる職場だと思いますよ。


PAGETOP